
【シンガポール=谷繭子】シンガポールのリー・シェンロン首相は21日の独立記念演説で、男性の同性愛行為を違法と定めた刑法377A条を廃止すると発表した。世界的にLGBTQ(性的少数者)の権利を認める動きが強まる中、同法廃止を求める声が同国でも強まっていた。
リー首相は同法の廃止が「正しいことであり、大多数のシンガポール人が受け入れることができると信じている」と述べた。一方、現段階では同性婚は認めず、結婚に基づく政策も見直さない方針を明らかにした。
377A条は男性同士によるわいせつ行為やあっせんを2年までの禁錮に処すると定め、1930年代の英国植民地時代に導入された。女性同士の同性愛に関する定めはなかった。
政府はこれまで、同法の存続理由について、シンガポール社会が保守的で、異性夫婦間の家族に価値を置くためと説明してきた。イスラム教やキリスト教の団体などから存続を求める声もあった。ただ、性的指向を違法とする法律は時代遅れで、海外から有能な人材を呼び込む際にも障害となるとの見方も強まっていた。
リー氏は演説で、後継者に決まっているローレンス・ウォン副首相への禅譲計画が「再び前進し始めた」と述べた。ただ禅譲の時期には触れなかった。リー首相はかつて70歳になる2022年までに首相を退くと見られていたが、有力候補者の辞退、新型コロナウイルス禍などで延期していた。
コロナ禍で中断していたチャンギ空港拡大計画も再開し、年間能力5千万人と大型の第5ターミナルが「30年半ばに完成する」とも語った。
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