【ワシントン=池田慶太】11月の米大統領選で再選を目指す民主党ジョー・バイデン大統領(81)に選挙戦からの撤退を求める動きは10日、ハリウッドの著名人に広がった。党内では重鎮議員からも出馬再考を促すような発言が出て、選挙戦継続を宣言するバイデン氏への「包囲網」の様相を呈している。
民主党の支持者で知られる俳優のジョージ・クルーニーさんは10日付の米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、「この大統領では選挙に勝てない。上院でも下院でも負ける」と指摘して身を引くよう呼びかけた。
クルーニーさんは約4週間前、2800万ドル(約45億円)の資金を集めたイベントを主催したばかり。寄稿ではバイデン氏を「友人」と呼び功績をたたえた一方、「イベントで一緒にいたジョー・バイデンは、討論会で我々が目撃したのと同じ人物だった」と述べ、6月のテレビ討論会で精彩を欠いたバイデン氏の年齢的衰えを強調した。
「スタンド・バイ・ミー」などの作品で知られる映画監督ロブ・ライナーさんも同日、SNSでクルーニーさんに同調し、候補差し替えを訴えた。
9日に開かれた上下両院議員の非公開会合では、バイデン氏続投を支持する議員らが撤退要求を押し返し、バイデン氏がいったん踏みとどまったとの見方もあった。しかし知名度の高いハリウッド業界から異論が噴き出し、再び不透明になってきた。米紙ワシントン・ポストによると、バイデン陣営はクルーニーさんの影響力の大きさから、寄稿を事前に把握した後、「全力で」止めようとしたという。
バイデン氏が言葉に詰まり、共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)にまともに反論できなかったテレビ討論会以降、大口献金者からも公然と撤退要求が出ており、献金を停止する動きもある。献金者の一人は英紙フィナンシャル・タイムズに、このままでは「選挙資金が枯渇する」との見方を示し、そうなればバイデン氏の選挙戦継続は困難になると指摘した。
民主党では10日、党重鎮のナンシー・ペロシ元下院議長がバイデン氏に関し「選挙戦を続けるかどうかは大統領の決断次第だ」と述べ、明確な支持を表明しなかった。バイデン氏に出馬の再考を促す発言とも受け止められ、波紋が広がっている。ペロシ氏はMSNBCの番組でバイデン氏を支持するかを問われ、「時間は少なくなっている。我々は皆、彼に決断を促している」と語った。
この日は、ピーター・ウェルチ上院議員が上院で初めて公にバイデン氏に撤退を求めた。米メディアによると、非公式の発言を含めバイデン氏に撤退を呼びかけた議員は上下両院で十数人に上っている。
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