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肉のプロが伝授!低脂肪、高たんぱくの鶏肉をおいしく食べる処理・冷凍・調理術 - @DIME

サラダチキン、唐揚げブームなどがあり、最近、鶏肉を食べる機会が増えていないだろうか? 実際、ここ数年は、鶏肉が豚肉の消費量を上回っているようだ。そんな人気の鶏肉の処理や冷凍術、美味しく調理する方法を肉のプロに聞いた。

高まる「鶏肉」需要

農林水産省の食料需給表によると、2012年以前は、肉の消費量のトップ3は「豚肉」「鶏肉」「牛肉」の順だったが、ここ数年は「鶏肉」が「豚肉」の消費量を上回り、トップとなっている。

国民1人・1年当たり供給純食料」で比べると、令和元年度は「鶏肉」13.9kg、「豚肉」12.8kg、「牛肉」6.5kgだった。

エバラ食品工業株式会社によれば、「鶏肉」の需要が伸びている背景には、健康志向の高まりから人気を博している「サラダチキン」の影響に加えて、昨今の景気低迷や巣ごもり消費が関係しているという。

この鶏肉需要が増えている点について、管理栄養士でお肉検定1級を持ちさまざまな商品開発に携わる肉市場に詳しいエバラ食品工業のコミュニケーション部 菊岡裕子さんは、次のようにコメントする。

【取材協力】

エバラ食品工業株式会社 コミュニケーション部 菊岡 裕子さん
管理栄養士/フードコーディネーター1級/お肉検定1級
2006年エバラ食品工業株式会社入社。マーケティング部にてメニュー開発を約10年間担当。2016年商品開発部にて「プチッとごはんズ」を開発。2018年コミュニケーション部にてメニュー開発を担当。

「鶏肉は、低脂肪・高たんぱく、かつ牛肉や豚肉より低価格であることから、体にもお財布にもうれしい食材の一つです。サラダチキンがヒットした背景には、鶏肉を手軽に料理に取り入れたい、健康的にたんぱく質を摂取したい、という時代のニーズにマッチしたことが考えられます。実は、ヒットする前のサラダチキンには皮がついていたそうですが、思い切ってカロリーの高い皮を取り、より低カロリーにしたことで大ヒットした、という有名な話もあります」

鶏肉を安全かつ美味しく食べるには?

最近では巣ごもり生活から自炊も増え、鶏肉を扱う機会も出てきたのではないだろうか。そこで鶏肉を安全かつ、より美味しく食べるために、下処理方法や冷凍術、調理術を菊岡さんに聞いた。

●鶏肉の下処理方法

鶏肉は、「カンピロバクター菌」などによる食中毒が懸念されるため、その扱いには十分、注意が必要だ。菊岡さんは「トレーやポリエチレン袋から取り出した鶏肉を、そのまま調理」することに警笛を鳴らす。

「鶏肉の表面には食中毒の原因となるカンピロバクターやサルモネラなどの雑菌が多く付着しているので、あらかじめキッチンペーパーなどで鶏肉表面の水分をしっかり拭き取ることをおすすめします」

また、トレーにたまった「ドリップ」と呼ばれる冷凍肉を解凍したときに肉の内部から分離して出る液体は 鶏肉特有の臭みの原因にもなり、美味しく食べるためにも水分を拭き取るなどの下処理をしっかりと行うことは大切だという。

また、下処理はタイミングや後処理にも配慮が必要だ。

「鶏肉の下処理は調理の最後にし、他の食材や調理器具に菌が付着しないように気をつけましょう。鶏肉を扱った手を洗う際にも、シンク周りに雑菌を含んだ水が飛散します。二次感染を防ぐためにも、調理後にもシンクをきれいに洗ってください」

●鶏肉を美味しく冷凍するテクニック

菊岡さんによれば、鶏肉は基本的になるべく購入した日のうちに食べるのがいいそうだ。消費期限は1-3日程度。鶏肉は水分量が多いため、牛肉や豚肉よりも傷みやすいという。

とはいえ、特売などで多めに鶏肉を手に入れた場合に食べきれないこともある。そんなときは上手に冷凍することで後々、美味しく食べられる。菊岡さんに冷凍テクニックを伝授してもらった。

「鶏肉を買ってきたトレーのまま冷凍庫に入れて保存する方もいますが、この冷凍方法はNG。『冷凍焼け』といわれる状態を引き起こし、お肉の表面に霜がついて色が悪くなるだけでなく、食感がパサパサして味が落ちる、においが出るなど、お肉本来の美味しさが失われてしまいます。そこでおすすめするのが、お肉をカットして調味料や『黄金の味』などのたれに漬け込んでから冷凍保存する“下味冷凍”です」

●下味冷凍のやり方

あらかじめ使いやすい大きさに切った鶏肉をジッパーつきのポリエチレン袋に入れ、好みの調味料やたれを入れてもみ込む。その後、お肉が均一になるように平らにならして冷凍する。調味料やたれの量は、肉の重量に対して20~25%を目安に。保存はマイナス18度以下の冷凍庫で保存し、2~3週間を目安に食べ切ろう。

【たれの例】

・みそ+マヨネーズ(1:1の割合で)
マヨネーズでコーティングされるので、ぱさつきやすいむね肉もしっとり!

・オリーブ油+塩(オリーブ油は肉の10%、塩は肉の1%)
塩は肉の表面をコーティングしてうま味を閉じ込める。塩は5%以上になると脱水してうま味が出てしまうので注意。

・黄金の味(たれ)+ヨーグルト+カレー粉(1:1:0.1の割合で)
タンドリーチキン風に!

鶏肉の種類別にも下味冷凍コツがあるという。

・鶏むね肉

「鶏むね肉は厚みが均等ではないため、“そぎ切り”にして下味冷凍にするのがおすすめ。解凍後はそのままフライパンに入れるだけでムラなく火が通るため、炒め物などに便利に使えます。また、凍ったままのむね肉に衣をつけて揚げれば、ジューシーなからあげも作ることができます」

・鶏もも肉

「鶏もも肉は、“ぶつ切り”にして下味冷凍にするのがおすすめ。もも肉のコクのあるおいしさを生かして、鶏肉のトマト煮や炒め物など幅広い料理に使えます」

●鶏肉調理のワザ

続いては、鶏肉調理のテクニック。中でも、鶏肉を美味しくする、こんな2つのワザがあるという。

【「鶏もも肉のチキンソテー」の皮目をパリッとさせる裏ワザ】

定番の鶏もも肉を使ったチキンソテーは、皮目はパリッと、中はジューシーに仕上げたい。その裏ワザとともにレシピを見ていこう。

「鶏もも肉のチキンソテー」レシピ

<材料>2人分
鶏もも肉…大1枚(約250g)
エバラ「黄金の味」…大さじ3
サラダ油…適量
〔付け合わせ〕レタス、ミニトマト…適量

<作り方>

(1)鶏肉は余分な脂を取り除き、皮目にフォークで数ヶ所穴をあける。

(2)フライパンに油を熱し、中火で鶏肉を皮目から焼き、焼き色がついたら裏返し、弱火で中まで火を通す。

~皮をパリッとさせる裏技~
用意するもの:ミートプレス(なければ、鍋やヤカンに水を入れたもの)

1.フライパンに油を熱し、中火で鶏肉を皮目から焼く。

2.焼けてきたら、重しをのせて押さえつけ、皮目がきつね色になるまで焼く。
(こうすることで、鶏の皮目全体が鍋底に密着し、ムラなくパリパリに焼きあがる)

3.裏返したら弱火で7~8分加熱。

(3)キッチンペーパーなどでフライパンの余分な脂を拭き取り、「黄金の味」を加えて全体にからめる。

(4)皿にレタスとミニトマトを盛り、食べやすく切った(3)をのせてできあがり。


【「鶏むね肉の唐揚げ」をジューシーに仕上げるワザ】

鶏むね肉は、鶏もも肉と比べるとパサついてしまいがち。そんな鶏むね肉でも、ジューシーに唐揚げを作るワザがあるという。

「調理の際、エバラ『黄金の味』のように、有機酸が含まれるたれを下味に使えば、有機酸の働きにより肉の筋線維にすき間が生まれ、糖やアミノ酸が入り込むため、ジューシーに仕上がります。鶏むね肉自体、油との相性も良いため、唐揚げにするのがおすすめです」

●有機酸とは

有機酸とは、クエン酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸などの総称。酸の性質をもつ有機化合物のこと。例えば、白ワイン、りんご酢、醤油、トマトケチャップも有機酸が豊富に含まれるので、下味に使うといいそうだ。

「鶏むね肉の唐揚げ」レシピ

<材料>2人分
鶏むね肉…250g
エバラ「黄金の味」…大さじ3
片栗粉…1/4カップ
揚げ油…適量
ベビーリーフ、ミニトマト…適宜

<作り方>

(1)鶏肉は一口大に切り、「黄金の味」をもみ込み、冷蔵庫で約10分置く。

(2)片栗粉をまぶし、衣をつける。

(3)揚げ油を中温(160~170℃)に熱し、火が通るまで4~5分揚げてできあがり。

お好みでベビーリーフやミニトマトを添える。

鶏肉需要が増す中、取り扱いや冷凍、調理術を身につけておき、美味しく食べられるようになれば家族にとっても、自分にとっても嬉しいもの。ぜひ鶏肉調理にトライしてみよう。

取材・文/石原亜香利

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December 05, 2020 at 02:06PM
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